
最近、プレッシャーを感じるような、どきどきハラハラする経験はありましたか?
例えば、自分の力を発揮したい場面。「頑張らなきゃ」「失敗できない」と感じる場面。思わず緊張してしまうような場面。
もしくは頑張って準備してきたことがついに勝負のときを迎える場面。「あれは大丈夫かな」「これはきちんと回るだろうか」「上手くいかなかったらどうしよう」
あの人に喜んでもらえなかったら。もし失礼な結果になってしまったら。恥をかいたら。
少しでも気を緩めると、そんな不安な声で全身がいっぱいになってしまうような。
そんなとき、皆さんはどうやって自分を奮い立たせ、冷静さをキープしてその状況に立ち向かうのでしょう。
最近気が付いたのですが、私の場合、この言葉が一番効きます。
「大丈夫、ひとりじゃないし」
以前は、こんな言葉をかけていたんです。
「私ならできる」「これだけ準備したのだから大丈夫」「自分を信じよう」
結果的にこういうことを自分に思わせてあげたいことには変わりないのですが、あまりこういった言葉を自分にかけると、私の場合、不必要に肩に力が入ってしまうんです。
なぜなら、「自分」にばかり意識が向いてしまうから。そして、これまで頑張ってきた過去のことや、見えもしない将来のこと(これから挑む勝負がどう運ぶかや、結果次第でその先の展開がどう変わるか、など)ばかり考えてしまうから。
そうすると、どんどん周りが見えなくなってしまうし、今この瞬間に起きていることに目を向けられなくなってしまう。力を発揮したいなら、「今」起こっていることこそが、わたしが本当に集中するべきことなのに。
だからそうじゃなくて、周りにいる人のことを考えるようにするのです。
「この人たちと一緒だから大丈夫」
実際、私の場合ひとりでできることなんてたかが知れています。
私ひとり分の魅力なんて、みんなの魅力を束ねたものに比べたらどうってことありません。
だから、みんなが必要なのです。そして、みんなが一緒にいてくれるのだから、大丈夫なのです。
それに、決してそうなって欲しくはないけど、「もし仮に自分が何かやらかしても、彼らがいるからきっと大丈夫」「自分が完璧にこなせなくても、なんだかんだちゃんと回っていくから大丈夫」
そんな風に考えることも悪くはありません。
決して「失敗してもいい」「仲間に任せっきりで自分は責任感を失ってもいい」と言っているわけではなくて、「大丈夫、なんとかなるから」と思うことによって、自分の余計な力を抜くために。
完璧主義な人や、なんでも自分でやらないといけないと思ってしまいがちな人は、そうやって一度力を抜いてみましょう。そうすると周りが見えるようになってきて、他の人を信用して任せることができるようになってくるから。
「あなたの思う完璧」を実現させようとすることより、色んな人がそこにいてくれて、一緒に何かをやっていることの美しさの方が、人の心に響くことはあると思います。もしかしたらその方が、あなた自身の心にも響く結果になるかも。
でも、本当に一人で勝負に挑まないといけない場面もありますよね。
そういう時も、「大丈夫、ひとりじゃないし」なんです。
なぜなら、あなたのことを応援してくれている人がいるから。あなたのように今どこかで頑張っている仲間がいるから。
どこかで頑張っているあの人
応援してくれているあの人
大切に思ってくれているあの人
困っていた時に助けてくれたあの人。
「みんながいるから、ひとりで立ち向かっているわけじゃないんだ。」
そう思うことで安心できて、前向きになれる。少なくとも私はそうです。
別に誰かを大切に思うことも、感謝することも、許可のいることじゃないから。
だから私はいつも勝手に「あの人も頑張っている。あの人も応援してくれている。だから大丈夫、ひとりじゃないから」と、思うようにしています。
世の中の良いことと悪いことって、足し算と引き算じゃないと思うんです。
まるで「良いことは一定数・一定量に決まっていて、人はランキングや競争でそれを取り合っている」という風に考えているような人を目にすることがありますが、私はそうじゃないと思うんです。
例えば、「みんなで出来るだけ多くの良いことを起こそう」と考えて、みんなで一緒に進んでいこうとしているのだと考えたらどうでしょう?誰かに良いことがあったら自分も嬉しいし、誰かの成功はみんなも嬉しい。…なんて風に自然と思えるようになってくるのではないでしょうか。
それなら一人じゃない。みんなで、暗いものとか弱い自分とか誘惑とか、いつどこに潜んでいるか分からない落し穴だとかに負けないように、出来るだけ良いことをたくさん起こして日々を良いものにしようと力を合わせているんだと考えたら。もしそうなら、今どんなにひとりに見えても、ひとりじゃない。
ものすごく楽観的に見えるかもしれないけれど、私はそんな風に考えることで、変な力が不思議とすーっと抜けていくんです。プレッシャーを感じてしまう場面でも、そうすることで前向きに、冷静に、その瞬間を頑張れる気がします。
もちろん、人によってプレッシャーの感じ方はそれぞれ違うと思うので、自分自身に集中したほうが力を発揮できるという人もきっといることと思います。でもわたしの場合は、「大丈夫がんばれ!わたしならできる!」という声がかえって自分を失敗に向かわせているということが、何年もかけてようやく最近分かってきました。
だから、つい力んで焦って失敗しがちな方におすすめしたいんです。
「大丈夫、ひとりじゃないし」
わたしもあなたもここで頑張っている者同士。一緒に進んでいけたらいいなあと願いながら、今日もブログを書いています。