
少し前の話になってしまいますが、去年の年末に帰省したときに、高校時代の友人らと集まる機会がありました。
それはちょっとした同窓会のような感じで、もう何年も会っていなかった人や、連絡先すら知らない人まで広く集まっていたのですが、
高校を卒業してからそれぞれが色々な道に進んだ結果、今の職業が見事にばらばらで、わたしにとってはまるで無縁の世界で働いている人たちの話を沢山聞くことができました。
仕事でも、プライベートでも、しっかり意志を持って生きているみんなの様子が伝わってきて、
会わない間にすっかり頼もしい大人へと成長していた同級生たちの姿に、素直に「はあ、この人たちかっこいいな」と思わずにいられませんでした。
彼らの仕事の話をここで勝手にする気はありませんが、そうやって久しぶりに会う友人たちと話をしていて気付いたことがあります。
それは、彼らの会話の中で
「それに興味があるなら、こういう知り合いがいるから良かったら紹介するよ」
「同じことに興味があるみたいだから、これから情報交換しようよ」
「この仕事をしていて気付いた面白いことがあって、君の仕事にも関係あるかもしれないんだけど…」
こんな言葉が飛び交っていたのです。(当然、もっとカジュアルな言い方ですが…)
そう、そんなかっこいい彼らがしている、少し意外にも思えるような、でも大切なひとつのこと。
それは、
「シェアすること。」分かち合うことです。
例えば人脈を、
例えば知識を、
例えば経験を、
惜しみなくシェアすること。
自分の持っているものをひけらかすのとは違って、あくまで相手の今の興味や悩みを聞いた上で、自分の持っているものの中に何か役に立ちそうなものがあれば、それを差し出す。
それをあまりに当然のことのようにしているから、きっと彼らは普段からそうやって生きているのだと思います。
この習慣が彼らを成長させてきたのか、はたまた成長した結果これが身についたのか、それは私には分かりません。
でもよく考えてみれば、彼らに限らず、そうして自らの人脈や知識や経験を 惜しみなくどころか喜んでシェアする人たちには、これまでも色々な形で出会っていることに気付いたのです。
例えば、私の友達の中にもこんな人がいました。
素敵な音楽を見つけたらおすすめしてくれる人。
私がブログを始めたら、どうやったら多くの人に読んでもらえるか一緒に考えてくれる人。
写真が苦手で悩んでいたら、上手く撮るコツを教えてくれる人。
いつもとびきり美味しいごはん屋さんを紹介してくれる人。
共通の趣味を持つ人同士を引き合わせて、繋げてくれる人。
そして、出会ったことこそないものの、インターネット上でもそんな人たちが活躍しているのをよく見かけます。
あらゆることに関して、やり方やコツを丁寧に紹介してくれている人が沢山いますし、
私自身、このブログを作ってきた過程では色々な方のYouTubeやブログを見ながら本当に多くのことを勉強させて貰いました。
自分の失敗から学んだことや、色々な試行錯誤をした結果 その人なりに辿り着いた結論を発信すること。
溢れかえった商品や情報の整理や選別を代わりにしてあげること。
色々な形を取りながら、「自らの財産を、他の誰かが活かせるように」「自分と同じ失敗や周り道を、他の人がしないように」と発信している人たちが本当に多いです。
今、これだけ情報が多く発信され、受け取られている時代。自分が学んだことを「ライバルには知らせないでおこう」と内緒にしていたって、似たようなことに気付いてそれを発信する人はすぐに現れる、のかもしれません。
むしろ惜しみなくシェアし、他の人に自分の経験を役立てて貰っているそんな人たちこそが、感謝され、信頼され、関心を寄せられる存在になっているような気がします。
さて、それではそんな「かっこいい人」のようになりたいなと願う人たちは、私自身も含め、一体何から始めたらいいのでしょうか。
私なりの答えは、まずこの2つを意識することから始める、というものです。
1. 素直になること
知らないことは「知らない」と言うこと。
そして誰から教わることも、一旦素直に受け止めてみること。
受け止めた上で、自分の中で検討すること。
変にライバル意識を燃やしたり、恥ずかしがったりかっこつけたりするよりも、知らないことは「知らない」と認めることが大切だと思います。教えてもらえるチャンスは、まずは自分が知らないことを認めることから始まります。そして興味を持って、ありがたくその人の話を聞くこと。
そしてどんなにかっこいい人であっても、その人があなた自身ではない以上、シェアしてくれるものがすべてあなたの腑に落ちるとも限らないし、あなたに合うのかも、あなたにとって本当に一番良いものかどうかも分かりません。
きっと「なんか違うなあ」「それはあんまり好きじゃないかもなあ」と思う話を聞くこともあるだろうし、中には耳の痛い、甘くない話もあるかもしれません。もしくは、「それもいいけど、自分は本当はこうしたいんだよなあ」と悩むこととか。
それでいいし、そんなことがあって当然なんです。
大切なのは、シェアしてもらったことを全て鵜呑みにするわけでもなく、かといって全て突き返すわけでもなく、とにかく一旦受け止めること。
そして受け止めたものを、後から自分でじっくり振り返り、飲み込んでみるかそうでないかを「自分で」決めること。この過程をきちんと自分の頭を使って繰り返すことが、自分自身の財産を作っていくのだと思います。
2. シェアすること
そして、かっこいい人たちがしているのと同じように、自分も様々な経験を通して得たものを、惜しみなくシェアすること。
そうすることで、自分と同じような悩みを持つ人の役に立てるかもしれない。
誰かに感謝してもらえたり、信頼してもらえたりするかもしれない。
それがきっと、自分のかっこよさになっていくから。