私たちを操る「孤独」と、それから自由になる方法

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人間にとって「孤独」という感情は、切っても切り離せないし、とても自然なものだと思う。それにしては、誰もそれについて話したがらない。それだけ恐れているということなのかもしれない。

だから最近まで気付かなかったことがある。それは、孤独が人に与えるモチベーションというのは、私たちが気付いているよりずっと大きいということだ。

孤独だからこそ、物事に集中して頑張れるという場合もあるし、

孤独を感じたくないから、感じなくて良いように、何か他のことに全力を注いでいるという場合もある。

そしてそれは人を良い方へ導いてくれることもあれば、もちろん、悪い方向へと駆り立てることもある。

アーティスト、スポーツ選手、ビジネスパーソンなど、何か世に素晴らしいものを残した天才とも呼ばれる人たちが、実は膨大な時間を一人黙々と仕事に没頭して過ごしていたという話は珍しくない。その一方で、凶悪な犯罪を起こした人たちが、抱えきれない寂しさに悩み苦しんでいたという話も聞く。

いずれにしても孤独というものは、きっと人間にとってあまりに大きな影響力を持つ感情だ。

「孤独」と聞いて思い浮かぶのは、家族も友人もなく一人で暮らす人の姿かもしれない。ただよく考えてみれば、人が周りに溢れいても、孤独を感じるきっかけなんて沢山ある。

表面的な人付き合いばかりで、心を許せる友人がいない場合。

周りに人はいるけれど、自分が思うほど上手に距離を縮められないという場合。

大切な人はいるけれど、どこか食い違いや分かり合えない点を感じている場合。

身近な存在だと思っていた誰かとの関係が、ふと変わってしまった場合。

特に今問題はないけれど、将来について不安を抱えている場合。

心配や迷惑を掛けたくないから、人には言えない悩みや秘密がある場合。

「そう言われてみると、もしかしたら自分もどこかで孤独を感じているのかも…」そう気付く人も、意外と少なくないかもしれない。

とにかく孤独が人を動かすエネルギーというのはあまりに大きいから、時と場合さえ合えば、大きく前進するための原動力となって味方をしてくれることもある。

ただ気をつけたいのは、エネルギーが大きいあまり、その追い風に乗っている間は盲目になってしまいやすいということ。

本当は疲れているのに無理をして働き続けたり、本当は断りたいのについ良い顔をしてしまったり、自分が心の奥底で求めるものとは別の何かに、いつの間にか膨大な時間や労力を注いでいたり。そんな風に自分を追い込んでしまっているとき、その影には「孤独」というモチベーションが潜んでいるかもしれない。

重いため息が出たら、それはきっと、自分の行動やスケジュールを見直して、それらをやっている理由を見つめ直すべきタイミング。

「何で自分は今これを頑張っているんだろう」

もし、「実は寂しいから」「やめると一人になりそうだから」「環境を変えたいけど、そこで寂しい思いをしたら嫌だから」、そんな風に「孤独」自体が理由になっている場合や、「孤独を避けるための理由」が潜んでいる場合は、一度自分のために立ち止まってあげることが大切かもしれない。

そうとは言っても「孤独を理由にするのは良くないから、やめよう」「孤独なんて無視しよう」というわけには絶対にいかない。これだけ人間にとって切っても切り離せない感情を、押し殺すのは健康的じゃない。だから代わりに、自分のイメージする「孤独でない状態」「寂しくない状態」について、もう一度見直してみるのはどうだろうか。

もし自分が孤独に突き動かされていると感じるのなら、例えば試しにこんなことを考えてみて欲しい。

  • 人間関係に対する理想が高すぎるのかも。全く同じ人間なんていないのだから、伝わったり伝わらなかったりが多少あったって、一緒にやっていけたらそれで良いじゃないか。
  • あなたが羨ましく思う人、「幸せそうな人」のその像は、あなたの妄想にしか過ぎないかもしれない。その人の心が本当に満たされているかは、あなたには分からないのだから。
  • どうして今、「寂しい」と感じるのだろう。「あの頃は、周りにあの子もこの子もいて毎日が楽しかったな」「あの頃は人に恵まれていたな」と思い出すことがあるかもしれない。そんな過去があったこと、そんな状態を知っていること自体が、あなたの人生にとっての宝物。悲しくなる理由にするのは、とてももったいない。

そんな風に視点を変えることで、孤独の引力から少し自由になれるかも。そうすると狂っていたコンパスが整って、本当に進みたい場所に、もしくは進まなくたって良いことに、気付けるかもしれない。

どこへ行っても、誰といても、たとえ誰もいなくても、

大してきらきらしていない自分のことや、そのとき、そのとき偶然周りにいる人たちとの関係を、愛することを知ること。

もしかしたらそんな些細なことが、自分を「孤独」から救ってくれる、薬なのかもしれないなあと思う。

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